2001/3/28 水曜日

スプラッシュページ:あなたのウェブサイトをだいなしにする最悪の方法

Filed under: Marketing — 管理人 @ 13:52:22

『一体なんでこんなものを見せるのか?』

上記のトピックタイトルは、数々のスプラッシュページに出くわした際の、筆者の正直な感想だ。スプラッシュページとは、たとえば特定のドメイン名でサイトにアクセスした際に、何かのイントロのようにアニメーションや奇妙な挨拶文が表示される、あるいはそのサイトと直接関係がないマルチメディア系企業のプラグインを紹介する、あのページのことである。

ウェブデザインにおいて、スプラッシュページほど愚かなものはない。この愚かさに関しては既に敬愛する『Web Page that Sucks』のコラムで存分に言い尽くされているが、どうやら日本ではまだこのページを読んでいるヒトは少ないようだ。

例えば、アナウンサーがニュースを読む前に世間話をえんえんと始めたらどうなるか。誰でもアタマにくるにちがいない。ニュース番組ならさっさとニュース内容について知りたいはずだからだ。

仮にあなたが広告代理店の営業担当者だったとして、顧客先に訪問して『当社はインターネット広告を専門に扱っておりまして…』などとえんえん会社の歴史、ポリシーについて説明している途中、客が飽き飽きとした顔をして『…で、オタクの売りたいものは何?!』と聞かれても、あなたは『いや、まだ当社の事業内容を説明している最中なのでもうすこし辛抱して聞いて下さい』などというだろうか?そんなことしたら売り上げは一切作れないだろう。

どんなに素敵な声でプレゼンテーションができるとしても、販売効率の悪いことは現実の企業経営ではやらないハズなのである。

しかし、ウェブサイトでは、そのような現実の世界だったらとても恥ずかしくて、あっというまに客をウンザリさせるようなことを、スプラッシュページで、フラッシュプラグインを使ってやっているのである。(例えばこんなページ。意味のないアニメに加えてメインページはミステリーミートナビゲーションだ!)

ウェブデザイン』の役割はなんでもグラフィックで置き換えたり、アニメーションを作成することではない

非常に困ったことに、現在のウェブデザインといえば、Flashアニメなんかを作成するのがなかば常識になりつつある。ウェブサイト構築の企画書には、『Flashアニメーションにより御社のデジタルな企業イメージを表現しアクセスしてきたユーザを魅了します』なんて意味もなく制作予算をつりあげるものも見かけるが、そうした安直でコストのかかる提案に『ふむふむ』なんてうなづくクライアントも問題なのだ。『なんで?!』とつっこんでみるべきだろう。

もちろん筆者もFlashアニメ作成はやりますよ。ホントに必要なときだけ。Flashが悪いのではなくその使い方が問題なわけです。

ウェブサイトにおけるデザインとは、まず情報デザインが主眼に置かれるべきではないかと思うのだ。

例えばECサイトであれば、いちはやくユーザーが目的の商品にたどり着き、また商品情報をまんべんなく取得できるように、既存の画像、テキスト、ページレイアウト、ディレクトリ構造をデザインすべきだと筆者は考える。でなきゃユーザーは混乱してしまうのだ。ウェブデザインの素人とプロを分ける境界線も情報デザイン能力がポイントになると思うのだが…。

もちろんお金がサイトの全てではないが、朝日新聞や、他のニュースサイトが『Flash』アニメーションをトップページに使ったら、いち早くニュースを観たいヒトは困ってしまうはずだ。

最近の、ナビゲーション上全くムダのないサイトの成功例は、検索サイトのGoogleだ。この超シンプルなページには、同社が提供するサービスを表現するには充分なデザインが凝縮されている。…アクセスしてすぐ、このサイトで何が可能になるかがほぼ把握できるわけで、ちょっと極端だがやはり使いやすいわけだ。

2001/3/20 火曜日

ウェブサイト運営に必要な7つの要素(4)

Filed under: Designing usable, accessible website — 管理人 @ 21:46:35

情報デザインとユーザビリティに必要な訓練(日本人は『情報デザイン』がニガテである)

『情報デザイン』というコトバはおおげさだが、日本のビジネス現場では、書類というのはホントに形式だけのものがほとんどで、読まれる(読ませる)ものを作るという意識が欠けたままで作成される文書が実に多い。その結果として、文書作成の延長としてのウェブコンテンツの構成も、奇々怪々なページを作ってしまうことがある。

これは広告作成に熟練しているはずの『広告業界・販促業界』の人間であっても、良い例としてお手本となることはない。たとえば雑誌『販促会議』あたりに登場する企画書のサンプルを見れば、『企画のプロ』の世界でさえ、一般には読みにくいものを作成していることがよくわかる。

図解という『誤解』

コンピューター書籍なんかの世界でも、『わかりやすい』というと、やたらと『多色刷り』や『図解』を多様する傾向があるが、図解して効果があるのは、『ページを読み進めることが容易になる』という部分であることが多い。

見ていて『楽しい』というのは悪いことではないが、ビジネスの現場では、情報内容が『できるだけ短時間で理解・把握される』ことが重要なのだ。それにはやはり『読み手にとって理解しやすいテキスト』を書く必要があるし、そうしたトレーニングをしなければならない。

そうしたトレーニングを考えるとき、もっともよいサンプルは電子メールである。

電子メールから始める情報デザイン

あなたは電子メールをキチンと書いているだろうか?もはや日本でもオフィスワークに電子メールは欠かせないものとなったが、これが確実に仕事の効率をアップしているかというと、かなり疑問だろう。

なぜなら、大半のビジネスメールは(仕事上での電話とおなじくらい)相手を混乱させているかもしれないからだ。

筆者は仕事で多くの企業のオフィスに出かけたり、多種多様な業種の方と電子メールをやりとりしているが、受け取ったメールを一目みると、相手のコンピュータースキル、仕事の能力がほとんど把握できる。

電子メールには、テキストによる情報デザインというものに必要な要素、考え方が全て網羅されている。ぜひとも、自分の書いた電子メールや、ヒトから受け取った電子メールを読み返してみてほしい。

読み手を混乱させる悪いメールは、以下の条件のどれかに該当するものである。

  • 件名が書かれていない
  • 件名を読んでもメールの内容が理解できない(件名に『決まり文句』や『挨拶』が含まれている)
  • 件名に、『読み手に具体的な行動を促す・判断を要求する』キーワードが含まれていない
  • 半角カタカナや機種依存文字を使用している
  • メール本文が挨拶で始まり、それが通常の手紙文とおなじで堅苦しく、長たらしい
  • ビジネス情報の必須項目・5W2H※のうち、相手が必要としている項目が抜けている
    ※(when/いつ、where/どこで、who/誰が、what/何を、why/なぜ、how/どうやって、how much/いくらで)
  • 誤字が多い
  • 適度な文字数(35文字程度)で改行されていない
  • 文末に署名情報がない
  • 何の予告もなくでかいデータを添付している
  • 必要もないのにHTMLメールで送付している

いかがだろうか?もちろん悪い電子メールを受け取ったからといって、相手との仕事を中断するようなヒトはいないと思うが、こうした日常的な文書作成の現場で『読み手の存在を意識した』テキスト作成をこころがけることは、とても大事なことなのである。

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