ネット広告のタブー講座(1)
これまでのページで、インターネット広告全般の特徴、業界事情などについて説明してきた。今回からは、具体的にネット広告を実施するにあたって、広告効果を最大限に高めるためのプランニング方法について具体的に説明していこう。ヒネくれていて申し訳ないが、まずは、やってはいけないことをいくつか解説する。
インターネット広告を実施するにあたってもっとも考えなければならないのは、広告実施の目的である。あたりまえのことに聞こえるかもしれないが、紙メディアに頼ってきた企業がインターネット広告を始めるにあたって、こうした目的を設定できていないままテキトーにバナー広告とかに予算を使うパターンはとても多い。ネット広告では、目的によって広告メディアの選択内容は大きく異なるし、効果測定の方法も変わる。気をつけなければならないのは、サイトのコンセプトに適った広告目的を設定するということである。
広告目的の設定の際によくあるマチガイは、『サイトのアクセスを増やしたい!』というものである。
かつて、gooやインフォシークなどの検索サイトで、とうやったら自分のサイトを検索ヒットさせるかというノウハウが随分流行した。トップページに大量のキーワードを埋め込むとか、検索されそうなキーワードをサイトに掲載するとかの類いである。困ったことに、今でもネット広告相談の内容のほとんどはこれである。
アクセスが増えるというのは、ウェブサイトにとっては目的ではなく、結果でしかないことを企業サイト運営者は知るべきだ。アクセスがあるから人気サイトと呼ばれるわけではなく、人気サイトだからアクセスが多いのである。
ネット広告で一時的にアクセスを増加させるのはとても簡単だ。ありったけの金を全てのネット広告媒体につぎこむのである。ネットだけでなく、新聞広告、テレビCMも実施すればサイトアクセスは飛躍的に向上する。愚かなことに1999年から2000年にかけて、これを本当にやってしまった企業がたくさんある。それら企業サイトのアクセスは、広告がストップしたと同時に、すぐに個人サイト並に落ち込んでしまって、サイトの存続が危ぶまれているものがほとんどだ。
なぜアクセスが落ち込んだのか。理由はサイトのコンテンツがつまらないからである。つまらないサイトがアクセス向上のために広告を出して、新規ユーザーのアクセスを一気に増加させると、新規ユーザーはそのサイトがつまらないという評価を即座に下し、二度とアクセスしなくなる。しかも悪い評判はインターネット上を一気に駆け巡る(インターネットでの口コミ効果は現実世界のそれをはるかに凌ぐのだ)。
つまり短期的にサイトのアクセスを増加させることは、短期的にサイトの評価を決定づけてしまうことにもなるのだ。『ダメサイト』の評価が拡大してしまったら、その評価を変えるために、もういちど前回と同じボリュームの広告を出さなければならない。よほど自信がないかぎり、アクセス向上なんて目的で広告実施してはいけない。
くりかえすが、アクセス向上はサイトの目的ではなく結果であることを理解すること。
コメント (0)
この記事にはまだコメントがついていません。
コメント RSS
現在コメントフォームは利用できません。