インターネット広告の流通のしくみ(2)
前ページではネット広告の流通のしくみについて解説した。ではそれらの仲介手数料(マージン)について解説しよう。また下の図を参照する。

(1)のネット広告代理店と広告主のやりとりでは、広告代理店は300万円の広告料金を広告主に請求する。その際の広告枠はメディアレップから仕入れているので、仲介手数料はメディアレップからネット広告代理店に支払われる。広告料金の内の15〜20%が広告代理店のメディアレップに対する仲介手数料、つまり利益である。広告料金300万円の例では、300万×15%=45万円。2〜3回の訪問でこの粗利益なら悪くない。
メディアレップは広告媒体サイトに対して、設定した広告枠の定価300万円の内、60〜70%程度の金額をサイト運営者に支払う。全体でみると、300万円の広告料金の内、一般に45万(15%)は広告代理店の利益、同じく45万円(15%)がメディアレップの利益、210万円が広告を掲載した媒体サイトの売り上げとなる。
もちろん、このままでは最前線の広告代理店が一番大変なので、メディアレップに手数料のアップを申し出ると、最大23%程度までメディアレップは折れることもある。一方メディアレップは利益を確保するために、媒体への支払い金額を下げたり、あるいは媒体をたくさんネットワーク化して一つのメディア(ネットワークメディア)にして、広告価値を上げて高額な広告枠を作りだしたりして大きな広告主のオーダーに応えられるようにしていく。
いってみればメディアレップはネット広告の卸販売業なのだ。
さて、図解したように、従来の広告代理店は、広告枠をネット広告代理店から仕入れていることが多い。これは先に説明したように、従来の広告代理店がネット広告の販売ノウハウを持っていないにも関わらず、広告主のネット広告に寄せる関心とニーズが非常に高いため、止むなくネット広告代理店に助けを求めている形だ。こうした場合の手数料は、通常の広告枠なら広告料金の5%〜10%である。
これはいかにも広告主にとってメリットの少ない構造といえる。従来の広告代理店ではネット広告の最大の利点である広告効果の検証と次回のプランニングが広告主に充分提供できないからである。仮にネット広告に出稿して高い広告効果がでれば、広告主はますます従来の広告からネット広告に比重を傾けていく。すると従来の広告代理店はますますビジネスが難しくなっていく。しかし広告主への提案が不十分なので、だんだん広告主は従来の広告代理店からネット専門の代理店へと依頼先を変えていくのだ。
従来の広告代理店はそろそろ本格的にインターネットに力を入れて、自らの企業改革を促すべきなのだ。
今、最先端のネット企業はネット広告単体から看板、新聞広告、雑誌広告と組み合わせた広告企画を歓迎する。広告のリーチを考えれば当然の選択だ。これら複合メディアプランを作りだすには従来の広告代理店が不可欠である。(ネット広告代理店は紙媒体を扱う余力がないほど忙しいので)交際費に出費するヒマがあったらIT関連事業部に投資すべきだ。
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