インターネット広告の流通のしくみ(1)
例えば、あなたが企業サイトのウェブマスターで、サイトでの新しいサービス開始に合わせて、インターネット広告をやってみようと思いたと仮定する。あなたは広告代理店を探し、たまたま電話のあったネット専門の広告代理店に相談したところ、有名検索ポータルサイトにバナー広告を掲載するプランを提案された。費用は300万円。掲載は1ケ月で、最低保証PVは200万PVだと説明される。あなたが見積もりを承認して広告発注にゴーサインを出すと、以下の図のようなしくみで広告は掲載される。

(1)はネット広告代理店と広告主のやりとり。300万プラス消費税が広告代理店に支払われる。初回は前金であることが多い。
(2)はネット広告代理店とメディアレップの間のやりとり。メディアレップ(Media Representative)という業態はネット広告特有のビジネスで、星の数ほどあるインターネット上で広告媒体として価値あるサイトを見つけて、広告枠として販売代理契約を締結する(3)という、いってみれば人気ウェブサイトのエージェント的存在だ。大きなサイトでなくとも一定のユーザーを集める中堅サイトをたくさん集めて、ページ上などに共通のバナー広告枠なんかを作らせて、広告枠のネットワークとして広告代理店に提案することで大きな広告料金を稼ぎだす。ネット広告特有の媒体特性を検証するノウハウプランニング能力、サイトの持ち主とのコミュニケーション能力が求められる業態だ。
国内の代表的なメディアレップは、電通系のサイバーコミュニケーションズ(略称CCI)、博報堂系のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(略称DAC)である。もちろんこの2社で扱うことのできない小さなサイト専門のメディアレップや、メールマガジン媒体を扱うメディアレップもある。
メディアレップの特徴は、広告代理店に広告枠を仲介販売するという、ニッチな販売スタイルにあるが、この特徴はこれからのメディアレップの弱点になると考えられている。
次ページで、これらの流通システムによる仲介マージンと各業態の今後の課題を解説しよう。