2000/11/12 日曜日

広告効果の測定はネット広告の命(2)

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 19:19:03

前ページでは、バナー広告をユーザーがクリックするまでの広告効果の測定指標を順をおって説明した。今度はユーザーがリンク先にやってきて、そのあとの行動についての広告効果指標について解説する。参照のため、前回の図をまた以下に掲載しておこう。

バナー広告を出稿すると測定できる数値の図解

たとえばあなたが会員制のコミュニティサイトを運営していて、前述のようなバナー広告を出稿したと仮定する。このときの広告出稿の目的はずばり『会員の獲得』にあるはずだ。とすれば、バナー広告をクリックしたユーザーが、リンク先サイトにアクセスして、会員登録手続を完了すれば、広告目的は完了ということになる。

バナー広告をクリックしてアクセスしてきたユーザーが、こうした会員に申込をした場合の指標は、コンバージョンレートという考え方で算出される(Conversion Rate:顧客転換率)。たとえば、バナー広告のクリック数が200で、その内会員として申込完了した人数が15人という結果が出たとすると、その広告のコンバージョンレートは、以下の方法で算出する。

コンバージョンレート = 会員獲得数÷広告クリック数
= 15人÷200クリック = 0.07 = 7%

コンバージョンレートが低い場合、バナー広告の告知内容と実際のサイトの性質が著しく隔たりがあるとユーザーに認識されたり、そもそも会員になったときのユーザーのメリットが低いなどの、コンテンツやサービスに関わる原因が多いに考えられる。また、申込フォームのミスや、ユーザビリティが悪いページデザインも、コンバージョンレートを低下させる原因となる。

広告掲載終了後の費用対効果の測定

インターネット広告実行にあたって、最終的に考えなければならないことは、その広告プランを実行した際の費用対効果の指標と算出である。費用対効果が高い(Cost Effective)かどうかを各プランに対して算出しておくと、次回広告を発注する際の媒体の評価の目安となる。

またこうした習慣により、たとえばサイトに1000人集めるにはどれだけ広告予算を用意すべきか、あるいは会員を500人、1ケ月で獲得するにはどれだけ広告に投資すべきかを、見積もることができ、計画的なサイト運営ができる。つまり、計画的な経営体制に貢献できるのである。

今回のバナー広告の説明で、コミュニティサイトの会員獲得を広告目標と設定し、広告掲載サイトの掲載期間中の合計PVが10万PV、ユニークユーザー数が5千人、バナー広告掲載料金が20万円で、クリック数が200件、15人の会員が獲得できたとする。

このとき、広告の費用対効果は、 ページビュー単価、クリック単価(Cost per Click:CPC)、1000人あたりのリーチ単価(Cost per Mill:CPM)、顧客獲得単価(Cost per Acquisition:CPA)という指標でとらえることができる。もちろん、CPAがもっとも大切な指標である。仮に広告の目的がサイトのアクセス数の増大であれば、クリック単価が重要な指標となる。以下に算出してみよう。

  • ページビュー単価 = 20万円÷10万PV = 2円/PV
  • クリック単価(CPC) = 20万円÷200クリック
    = 1000円/クリック
  • 1000人あたりのリーチ単価(CPM) = 20万円÷5千人×1000 
    =4万円
  • 顧客獲得単価(CPA) = 20万円÷15人 =
    約1万3千300円(高い!)

というわけで一人会員を増やすために1万3千300円もかかってしまうプランだったことになる。広告するサイトがマンション販売サイトで、マンションの購入申込客を獲得する単価だったとすれば、既存の広告手段(チラシ、テレマーケティング)などに比較して、今回のバナー広告は充分に安い(費用対効果が高い)ということになる。単なる無料サービスの会員募集だったりすると悲惨な結果といえる。

これらの数値指標は、媒体側にある程度過去の実績情報が蓄積されているので、広告を出稿するまえに、代理店などに問い合わせることで、極端な広告の無駄打ちを防ぐことが可能なので、商業サイトのウェブマスターの方はぜひ憶えて欲しい。

広告効果の測定はネット広告の命(1)

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 19:03:17

インターネット広告が既存の広告と違うのは、広告効果の測定基準がかなり明確であることだ。簡単にいえば、バナー広告を出せばサイトへの訪問者は増えるはずだ。かつてサイトのトップページにアクセスカウンターを付けるのが流行ったが(今これをやるのはカッコ悪い)たとえばyahooののトップページに広告バナーを掲載したとすると、どのような数値が測定可能なのかを、以下の図で考えてみよう。

バナー広告を出稿すると測定できる数値の図解

まず、あらかじめ広告バナーを募集しているサイトに関しては、平均ページビュー(PV)ユニークユーザー数などの媒体情報が公開されていることが多い。これら数値は広告媒体としての評価基準となる。

ページビューというのは、そのページが何回ユーザーのブラウザに表示されたかという指標だ。単位はPVと表記されることが多い。

たとえば一日100ページビューなら、一日にそのページは100回、誰かに見られたわけだ。100PV=アクセスしたヒトの数ではない。10人のユーザーが各自10回ダウンロードすることと、100人のユーザーが1回だけダウンロードしたページでは、どちらも100PVとして表現できるのだ。したがって特定のページではなく、サイト全体で一日10万PVと表現されても、ページが増えればPVは増えるので、広告媒体として価値があるのかどうかはわからない。

ユニークユーザー数というのは、特定の期間にサイトにアクセスしているユーザーの数だ。同じユーザーが一日に何回もアクセスしたとしても、一人としてカウントされるように、Cookieを利用するのが一般的だ。

ユニークユーザー数が大きくなれば、そのサイトは広告媒体としてリーチが広いと表現される。一般的なコンシューマー用商品を販売するサイト(BtoCサイト)を告知するなら、広告媒体はこうしたリーチの広さを基準に選択する。

バナー広告を掲載して、それが面白そうに見えれば、アクセスしたユーザーはバナーをクリックする。クリックしてリンク先のサイトに辿りつければバナー広告は役割を終える。そのサイトが会員制サイトで、無料の会員登録キャンペーンを告知していれば、アクセスしたユーザーの内の何パーセントかは登録するかもしれない。

バナー広告は通常クリック数をカウントするためにCGIプログラムを経由して、リンク先に移動する。バナーを掲載した期間が1週間で、掲載したページのページビューが合計10万PV、クリック数が200件だったとすると、そのバナー広告のクリックスルーレート(Click Through Rate:CTR)は以下の要領で算出する。

CTR = クリック数÷バナー広告の表示回数(掲載ページのPV)
= 200÷100,000= 0.002 = 0.2%

このレートが高ければ、効率よくユーザーを掲載サイトからリンク先のサイトへ誘導できたわけである。CTRは広告媒体ページの性質や、バナーのデザイン告知内容により上下する。

ちなみにバナーのクリック数が200だったとしても、リンク先サイトへのアクセス数が200ということは滅多にない。大抵はバナーのクリック数がリンク先のアクセス数を上回る。なぜなら、バナーをクリックしてからリンク先が表示されるまでの時間が長いと、ユーザーはブラウザを閉じてしまう確率が高くなる(ジャンプする前にキャンセルする)からである。

リンク先が表示されるまでにかかる時間は、バナーのクリック数をカウントするCGIプログラムの動作速度(サーバーの動作速度)、クリック時のネットワーク全体の混雑度、クリックしたユーザーのインターネット接続速度、ユーザーのブラウザの動作速度、リンク先のページのサーバー速度やデータ量(画像が多いと速度が遅くなる)などに影響される。

一般にユーザーはリンク先の表示に8秒以上かかると、他のページへ行ってしまう(閲覧をキャンセルする)と言われる。したがって広告を出稿するときは、リンク先のページが早く表示されるように、ページデザインは充分に練ったものにしなければならない。フラッシュアニメーションなどの過剰なデザイン表現は極力排除すべきだ。

バナーをクリックしたユーザーは広告内容について詳しく知りたいという目的でアクセスするので、この要求に応えられるような、ユーザビリティに配慮したページを用意することが広告効果を高めるポイントである。

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